泣き出したのは、怖かったからなんだって——

射手座にある月が、満月を迎えようとした朝に
唐突に自分の身に起きていた物事を理解した。

体調が思わしくなくて、理解できる限りの対処をしていた。
昨年の終わりから、ずっとこころにつっかえていた感覚が、体に出はじめた。
だから、これはもう仕方がないんだと、病院に行った。

だからそう、しばらく「ボディ」のことに集中していた。

でもちょうどその辺りからきっと、新しいレッスンがはじまっていたんだと思う。

「ボディ」ってことは、この地球に実在している三次元の世界のこと。
時々あらわれる”サイン”には気づけていたから、余計にそのことに気づくのが遅れた。

いつもなら、ほんの些細なことでも”考えられていた”と思う。
なぜこんなことが起こるのかとか、なぜそうアプローチするのかとか、
いつもちゃんと、それらを考えて、答えを出して、選択していた。

でも途端に、声が聞こえなくなったような気がした。
「なぜ」を考えても、見えてこない。
世界は固く口を閉ざしてしまって、「私はこれを望んでる」って返事を返してくれなかった。
自分の声さえきこえないから余計に、頭ばかりが回っていた。
こころが見当たらないことが怖くなって、泣き出したりした。

でもちゃんと、その時はくるもので
ぱたっとベールが外されたみたいに、こころが目の前に差し出された。

ほっとした。

ちゃんと今回も、自分が望んだはずのことが起こっている。

「なぜ」とかそういったものの答えは、後にならないとわからない。
そこは未来予知が効かない世界。
だから「なぜ?」と苦しい時は、とにかくその先に行くしかない。振り返れる場所まで、歩くしかない。

「なぜ、がみえない。こころが、みえない。でも大丈夫だよね?そうなんだよね?」

毎朝神棚に手を合わせるときに、思わずこう言った日があった。

ちゃんと大丈夫だった。

あとはそう、「この気付き」というものを、自分自身が「そう思い込みたいこじつけだ」とか言って、亡き者にしないようにするだけでいい。
今はちゃんとこころの声がもどってきた。世界は返事をしてくれる。

にっこりハートマークに見えるシンクに残った泡や

ランダムで現れるスクリーンセーバーのお気に入りの写真

ちゃんと、返事がある。


Photo by Ryoji Iwata on Unsplash


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