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みんな普通でいる努力をしている

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クリニックの待合室。 「ぼちぼち、先生に話すことなくなってきたなぁ」とも思うけれど、ある意味通院は免罪符のようになっていて、自分にとってのフツーは " 通院するくらい " がちょうど良いのかもと思えてくる。 「フツーでいるのは難しい」 とよくぼやくようになった。 誰かの言動に一喜一憂しても、他の誰かと話すだけで心を和ませたり。 朝きちんと起きて、電車に乗ったり。 そういう、みんなが当たり前にしてるフツー。 これが私は上手く出来ない。でも何度もそうぼやく。つまりホントは「フツーになりたい」。 フツーになりたくて仕方ない。 お仕事も、フツーの企業で書類処理とか電話対応とか。朝行って、夕方に帰るとか。帰ったらご飯作って、お家のことして、眠りたい。 フツーに誰かに特別負荷をかけることなく、人と関わって暮らしたい。 ただ、フツーに暮らしたい。 でもまぁ自分のこれまでに選んできたことのひとつひとつが、今の自分の体質とか性質とかが、 フツーでいられない。フツーでいる努力をしてこなかった。 なんでこんな体弱いねん、と。 なんでこんなメンタル弱いねん、と。 通院が、フツーをきちんと行う皆々様への免罪符になってくる。 「ごめんな、こういうことですねん」 そう言うみたいな。 でも多分この免罪符は、本当はみんなほしい。 フツーの人も、本当はほしい人がたくさんいる気がする。 だから、本当はみんな「フツーでいるのはしんどい」んじゃないかな。 フツーっていうのは、 結構な努力を前提とした在り方なんだよきっと。 だから、あんまりフツーに近づけなくても良くて。 それでも、努力を惜しみたくないと思うきもちはどこから来るのかしらと結びかけの靴紐を眺めて考えてる。

「イマドキ」にアップデートした実写版『リトル・マーメイド』

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 実はとくべつ興味がない「ディズニー実写化シリーズの波」 Disney+があるから、劇場にいくほどのことは基本ないと思っていたのに、なぜだか劇場に観に行こうと決めていて、友達を誘ったら「公開初日行けるよ!」と初日に行くことになり…。 たいへん、たいへん満足をいたしました。 自分の「よくわからん勘」が誇らしいほどです。 しかも直前に聴いたPodcast(TBSラジオ)『アフター6ジャンクション』で 特集:「千年超えた今だからこそ面白い!現代人ならではの読み方で名作古典『源氏物語』をたのしもう!特集」by山崎ナオコーラさん を聴いていたのでより一層染みた…! 是非合わせてお聴きください。 アニメ版は1989年公開。世界中がしってるアンデルセン童話『人魚姫』がモチーフ。大筋にネタバレも何もないかと思うのですが、実写版オリジナルな展開などが、なによりも素晴らしかったので必見です。 その辺も感想として触れていきましょう。 ここまで大筋を理解し切った上、制作スタジオまで同じとなると「一体どんなふうにあのシーンを描くの?」「あの歌はどうなる?」など比較しながらしか見れない。 前半は姉妹のアンサンブルが一切なくなり多少寂しかったり、 セバスチャンのカリブ出身みが無く、Under The Seaもそういう意味では方向性が異なって…うーん。 でもね。 全て見終えて、納得しかないのです。 アニメの「リトル・マーメイド」が好きで、同じでないとと感情がざわめくのなら、アニメ版だけを見てこの実写版は存在しないことにして良いと思います。 これは2023年、限りなく現実化という実写化を完璧に行った映画でした。  ヴァネッサは魔法でエリックを操ったのか? 話すことのできないアリエルに心を惹かれ始めるエリック。アリエルを見守る周囲はこの調子で行けば3日目の日没までにキスできるかもしれないと期待するが、それを阻むべく美しい娘に姿を変えた海の魔女が現れる。 彼女はアリエルから「脚」の代償に預かった声をつかって、エリックの心を捉える。 物語のハイライトのひとつであり、コアなファンが大好きなキャラクター「ヴァネッサ」登場となるシーン。 私はこれに付随するシークエンス、実写版においては「ヴァネッサは魔法でエリックを操ってはいない」と観たのです。 アニメ版では、ヴァネッサ(アースラ)はアリエルの声を魔法に乗せて、