だから、その瞬間まで生き延びるだけ。

 

「グレート・コンジャクション」「風の時代」


スピリチュアル仲間の多いタイムラインは湧き上がって、VOGUEでさえ記事を書いてる。

『マイカレンダー』じゃなくて『VOGUE』が。

昔だったら、きっとどこかのヒーラーが書いた記事を読んで、消費していただけだったと思うけど、今は自分もこの事象を読み解く側に、初心者だけど立っている。

ホロスコープに興味を持ったのは、グレートコンジャクションについて真木あかりさんが記事を書いていたのをみて、だった。

ちょうど一年前は、別れて、全部振り払うみたいにして引っ越した直後で、

明日は今よりほんの少しでも良い気分で過ごせるはずだと、言い聞かせるように毎日誰かの占いやリーディングを探してた。

普段は、”未来予測”である占いはしない。

私にとって未来を知ることは未知に出会うワクワクが減ってしまうだけでしかなく、加えて、不都合な未来なんて意地で変えてしまえばいいと思っていた。

たぶん、大好きな彼と一緒にいられない未来を知っていたから、そういう未来しか言ってこない占いを見たくなかったんだと思う。

でもこの時は、今自分にまとわりついている重たい暗闇が、いつ取りはらえるのかと、必死だった。

その頃に読んだ土星の話に

「2017年から続いた土星の試練から、あなたは成し遂げたものがある。一対一の対人関係の中『値踏みされる』思いをし続けたはずだ」

とあった。

たしかに、2017年から3年、結婚にふさわしいかどうか、

彼から、彼の家族から、彼の友人から

ずっと見張られていた気がしたし、ずっとふさわしいように振舞おうと努力し続けていた。

ただはじめにこれを見た頃—だいたい半年ほど前は”成し遂げた”といういことは、彼とはもう本当に「終わり」以外ないってことじゃないか、と嘆いていた。

半年前の私は、終わりではないと思っていたかった。

そうして12月、改めて土星が木星と重なる時を迎えるとなって、改めて読み返すことになった。

「2017年から続いた土星の試練から、あなたは成し遂げたものがある。一対一の対人関係の中『値踏みされる』思いをし続けたはずだ」

そう、成し遂げた。

心の中で読み上げて、そう呟いて、ちょっと驚いた。

いや。ここ2ヶ月くらいで、憑き物が落ちたように何を思い出しても傷つかなくなった。

なんなら、彼を知る旧友に「結婚しなくてよかったな」「あれはDVだから、心配してた」と言われてほんまそれ〜と笑っている。

よく生き延びた。

12月21日夕刻、職場の近くはビルが多くて、京都の制限された建築物の高さをもってしても、沈んでいく木星と土星を見ることはできなかった。

ただ、土星に与えられた試練のおかげで得た強さを痛感した。

一年前の自分に出会った。

私はまだ、自分の経験をロジックにはできていないから、具体的にしてあげられることはない。

まだ頭の中には具体性のない、”言葉”しか浮かんでこない。

物語にはまだなっていない。

でも、いつかきっと役に立てることにできるものだ。

同時に、土星のプレッシャーで押し込んでいた自分の好きなものや、ときめく感覚が解放されて、溢れ出している。

いい時も、悪い時も、先が明確に見えていないときは、

今できることをするだけ。


今、決して終わることのない暗闇の中にいる気分で、誰の、どんな言葉も意味をなさないだろう。

身体の一部がえぐられて、身動きが取れないような気分かもしれない。

誰かの声も、光も、何もかもを吸収してしまう闇の中で、もうここから抜け出せないだろうと思っているかもしれない。

だったら、はやく死なせてほしいと思うかもしれない。

今は、それしか感じない

でも確実に、光が差す。

じわじわと真綿で首を締められるような、生き地獄のような感覚から逃れる術がある。

光が差す瞬間を逃さなければ、出られる。

だからその瞬間まで、生き延びるしかない。


Photo by Pascal Debrunner on Unsplash

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