魚座新月『溶け合って夢』
夢をみる
そこは理想の世界で
誰かが私に笑いかけてくれる
"誰か"を私は知っているはずなのだけれど、顔が見えなくて名前も思い出せない。
顔が見えていないのだけれど、優しい表情を向けてくれている事はわかる。
ねえ、以前お会いしたのはいつでしたでしょうか
彼は微笑み(そのように感じるだけで、やはり見えない)ながら
夢の中で、お会いしました
と。
不思議なことにことにホロスコープを除いて浮かぶのは、ずっと夢のループのようなのです。
夢はまた次の夢…いえむしろ夢の中の夢。
ずっと取り留めのない柔らかな世界が広がります。
夢見る惑星と心穏やかな月
そして愛の惑星とが魚座の中で夜のお茶会をはじめて、それをそっとそばでニコニコと太陽が見守っている。
魚座の宮と言われて思い浮かぶのが、シルクモスリンがたっぷりと天蓋から降りてくる、ふわっふわの可愛いスペース。
フワフワのクッションと、甘い毛布。もちろん羊さんのクッションも。
月が少し幼なげで、でもお姉さんたちと話すのが嬉しくて、そんな楽しそうな月を見ていて嬉しい太陽のお兄さんなのです。
以前にどこかで残したかも知れないビジョンなのですが、月と太陽のふたりはいつも太陽が屈託のない月の様子を嬉しそうに見守っている姿が、私の月と太陽です。
もうすこしだけ、と終わってしまわないようにと唱えてしまう。
酔いが回ったような、ふんわりとした世界の中で思った心は言葉よりも早く浸透していく。
この心地の良い小さな祝宴が、いつまでも続けば良いのに。
それでも日は昇らなければ。
わたしの手を引いて、行かなければいけないよと切なそうに笑いかける。
次にここを訪れる時、誰がこの席に座るのだろうか。
また会いましょうねと、交わすけれども。同じ時はなく。また新しいあなたに会うのでしょう。
夢のループは無限に続きます。
そしてループなので同じものを繰り返すように感じるのですが、それは決して2度と会えない一度きりのもの。
世界が変わらずとも、「2度目を経験するあなた」と「初めてだった前回のあなた」では見ているものが同じようで違うはず。
はて、世界が変わったのか、あなたが変わったのか…。
どこが上でどこが下なのか。
いつが先で、いつが後なのか。
唯一確かなのはイマココだけ。
ああそれもまた、瞬きよりも先に変わっていく。
唯一確かなのは変わり続けていると言うことだけ。
さぁもう少ししたら、新しいループの入り口。
3月20日の春分を迎えればまた牡羊座から始まります。
最後の魚座の時にやさしくて甘くてとろけるようなエネルギーが労ってくれる。癒してくれる。
明日からも、変わらず変わり続けるのだから。
せめて今だけは。
言葉は矛盾するかの様に循環していく。
まどろみの中で、トロトロのポタージュの中に沈むように。
気がつけば、夢が現実にとって変わることさえあるでしょうから。
その時まで夢の中で。
またお会いましょう。
Photo by Silas van Overeem on Unsplash
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